「変わらずそばにいてほしいですよ。」
これからのカレーとの付き合い方について、そんな一言をくれたのが今回のぐる娘、つげみおうさんだ。
張り詰めた寒さが冬の訪れを知らせる12月初旬。
今回、つげちゃんと共に訪れたのは覚王山にある「えいこく屋」。開業30年を超える老舗であり、人気カレー店だ。
たくさんあるルゥの中から、彼女が選んだのは「小えびのカレー」。
「魚介類好きなんですよ。」
小学生の頃、機嫌のよかった母が作ってくれたシーフードカレーに衝撃を覚えたという彼女。
「シーフードカレーが出てくると、ああお母さん機嫌いいんだぁって」
なんかほっこりする話だな。
家でカレーを食べることが多いというつげちゃん。
「一回で2週間分、鍋2つくらい、いっぱい、いっぱいめっちゃ作るんですよ」
!?
これは生半可なカレー好きではない。
つげちゃんにおいて、カレーを食べるという行為は、大阪におけるたこ焼きのそれと近いのかもしれない。
一度カレーを作ってしまえば、朝も、昼も、夜も、極め付けは弁当までカレー。
チーズをかけたり、カレーうどんにしたり、ピラフにしたり。あらゆる方法でカレーを消化する。
たとえ作り置きがない場合でも、大量のレトルトがストックされているため彼女は常にカレーを食べられる状況にいる。
つげちゃんにとってカレーとは「食において大部分をしめるもの」だとか。
そう答えるのも十分納得がいく。
カレーを食べているとき、どんなこと考えてる?と尋ねると、こう返ってきた。
「カレーと真剣に向き合ってるんで何も考えてないです。」
実にシンプル、そして神聖な関係だ。
ルゥが沢山残っちゃう派のつげちゃん。早々にご飯を平らげ、残りのルゥを少しずつ口に運ぶ。
「おいしかったです」
すべて食べ終え、そう口にした彼女。
数日もすれば、また別のカレーと向き合っているに違いない。
(文責:ニシムラタクヤ)
(写真:たくみ)