「好きな具は、さつまいも。お母さんが揚げてて、
ご飯の前だけど揚げたてが一番美味しいからって言って。
それに塩つけて食べるのが好きです。」
黒川にある天ぷら・かき揚げの有名店「光村」にて、
今回のぐる娘、サワダアヤネちゃんは自身の天ぷらに対する愛を語ってくれた。
彼女の選んだ一品はそう、「天丼」。
やたらとカフェランチが好きな小食女子が増えるこの時代、
丼チョイスとはまさに粋な乙女である。
「いちばん野菜が美味しく食べられるのは天丼」
と話す彼女は迷わず「野菜天丼」を注文。海老なんぞには目もくれない。
その即決ぶりは筆者もつられて野菜天丼を注文してしまうほど。
運ばれてきた丼には、パプリカ、なす、かぼちゃ、オクラ、れんこん、
ペコロス、しいたけという六菜一具もの豪華な面々(天々?)が揃っていた。
残念ながら彼女が愛してやまないさつまいもは今回の布陣には含まれなかったが、
新たな野菜、ペコロスがその役割を担ってくれたであろう。
ちなみにペコロスというのは小玉ねぎのことであり、
それを最初に食べた彼女の一言は「……私猫舌なんです…」だった。
ペコロスは、熱かった。
「天丼を男性に例えると?」との筆者の無茶ぶりにも健気に答えてくれた。
「どんぶりだから、ガッツリ男気があるかんじ。でも野菜がいっぱいだから栄養もあって、
体にも優しい、そんな人。」
パッと見大雑把でガツガツしているようで、実は繊細で自分のことも気遣ってくれる、そんなギャップを持つ男性に対する好意をのぞかせた。いわゆる巷でいう「肉巻きアスパラガス系男子」というやつだが、これからはおそらく「野菜天丼系男子」の時代が来るのだろう。
「その天丼に名前を付けてください」と言われて「健一郎」というたくましい名前をつけてくれた彼女は、その健一郎を残さずたいらげ、とびっきりの笑顔を見せた。
「ごちそうさまでした!」
(文責:ちゃんりつ)
(写真:たくみ)